グラミン銀行とは?
1970年代前半、独立して間もないバングラデシュでは、政治的な紛争や自然災害によって混乱をきわめ、とくに農村部の貧困層の人びとはさらに飢饉にも苦しんでいました。そのような厳しい飢饉と貧困を目の当たりにしたユヌス博士が、貧困の削減を目的として貧困者専用の銀行を設立し、ベンガル語で「村の銀行」を意味するグラミン銀行は誕生しました。
従来の銀行からはお金を借りられない貧困層の人びとに、無担保で小額の融資を行うグラミン銀行には、次のような特徴があります。
融資は、担保や契約に基づいて行われるのではなく、信頼に基づいて行われること。
貧困層の人びとが収入と住居を手に入れ、自立を支援するために提供されるのであって、それ以上の消費を促すものではないこと。
人びとが銀行に行くのではなく、融資計画段階から銀行が人びとのもとへ行くこと。
借り手はグループ(5人1組)に所属し、借入れの権利を得た最初の2人が6週間以内に元利を返済し終わった段階で他のメンバーの借入れ申請する仕組みをもつこと。
融資とあわせて生活や事業の指導・相談などをサポートすること。
グラミン銀行は貧困層の経済的なニーズに沿って方法論と制度を構築し、どのような条件のもとで融資をすればよいかを定めました。そして、それぞれの融資段階において、貧しい人びとが暮らしていけるだけの能力を身に付け、安定した収入を得ることを可能にしたのです。ユヌス博士とグラミン銀行は、その功績が称えられ、2006年にノーベル平和賞を受賞しました。
現在、グラミン銀行は全国的な銀行となり、バングラデシュ国内のすべての村の貧しい人びとにサービスを提供しています。800万人の借り手のうち、97%が女性、その返済率はおよそ98%です。