ムハマド・ユヌス博士は2019年3月8日、世界中の女性の業績を称える国際女性デーに合わせ、
初の無作為抽出による研究結果「米国におけるマイクロファイナンス:グラミン・アメリカのプログラムよる初期効果」を公表しました。
ユヌス博士によって設立されたグラミン・アメリカは、銀行から融資を受けられない
貧困の女性に融資することで、起業と自営を促進している非営利・非課税組織です。
グラミン・アメリカは、米国で少額融資、訓練、地域社会を変えるための援助や貧困対策を行っており、
2008年1月の設立以来、10億8千万ドル以上を、11万3千人以上の女性へ小口融資してきました。
そのグラミン・アメリカが提供するプログラムを、米国のマイクロファイナンスに対する最も厳格で独立した第三者評価機関である、
非営利研究組織のMDRCとグラミン・アメリカが調査研究し、結果が公表されました。
調査結果は以下の通りです。
1)グラミン・アメリカの女性メンバーのうち94パーセント以上が、前年よりも経済的に豊かになったと回答した。
調査対象平均では、評価得点は13%増加した。
2)グラミン・アメリカのプログラムを通じて、女性メンバーのクレジットスコアの評価得点は22%増、
プライムクレジットスコアの評価得点は、6%増加した。
3)グラミン・アメリカの女性メンバーにおいては、生活必需品購入に関する評価得点が13%高い。
4)グラミン・アメリカの女性メンバーのうち95%以上が、6か月間のプログラム参加後、
自らのビジネスの活動範囲が広まったと回答し、調査対象平均では、評価得点は11%増加した。