センター長挨拶

星野 裕志
星野 裕志
Hiroshi Hoshino
国連がミレニアム開発目標 (MDGs) の後継として設定したSDGs(持続的開発目標)は、社会的課題の解決を中心に、2030 年までに達成すべき17 の目標を掲げており、政府や国際機関だけではなく、企業、研究機関、非営利組織を含めた様々なセクターの積極的な取り組みと連携が期待されています。

同時に企業経営においても、過度な利潤の追求への反省から、ESG 投資のように環境・社会・ガバナンスの視点による評価を受けながら、投資の対象として判断されることが欧米を中心に拡大しており、利益追及と社会的貢献のバランスが取れたビジネスが求められています。

九州大学が、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス先生のグラミン・ファウンデーションと連携しながら、ソーシャル・ビジネスへの取り組みを始めたのは2007 年、その後2011年に設立したユヌス&椎木ソーシャル・ビジネス研究センター(SBRC)を通じて、様々な活動を展開してきました。特に「ソーシャル・ビジネス」に関する教育、研究、調査、啓発とインキュベーションを主な目的としながら、国内外の関連機関との連携・共同研究を通して、地球規模の課題( 貧困、 健康、環境、エネルギー、教育、 自然災害など) の解決に向けたソーシャル・ビジネスのモデルの構築を目指しています。SDGs やESG投資への関心の高まりの中で、ソーシャル・ビジネスには、追い風が吹いていると言えます。

研究センターの活動の一つであるYY コンテスト(Yunus & You ソーシャル・デザイン・コンテスト)は、新たなソーシャル・ビジネスの創出を目指して、大学生及び社会人がメンターの指導を受けながら事業を立ち上げるプロセスであり、8 年目となる昨年は、全国から134 のチームがエントリーし、選抜された61 チームがコンテストに参加しました。提案されたソーシャル・ビジネスのひとつひとつが、草の根から社会の様々な課題を解決し、持続的かつ住みよい世界の構築に少しでも貢献することを楽しみにしております。 国内におけるソーシャル・ビジネスの拠点の一つであるSBRC には、これからも大きな使命と責任があると考えています。