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YUNUS&SHIKI SOCIAL BUSINESS RESEARCH CENTER

YY Contest第3回ワークショップ開催(8月19日)

8月19日に東京都港区のSoftBank株式会社汐留キャンパスセミナールームにて、YYコンテスト2017第3回目のワークショップを開催しました。

まず各チームが提出したビジネスモデルキャンバスに対する講評からスタート。
人口1万5千人の町で在宅高齢者の会話型見守りサービスを提案するチーム「ソンリッサ」、そして農家と消費者の顔の見える関係からあらたな消費プラットフォームづくりにとりくむチーム「BUI」の2つの例にあたりながら、
-類似/競合との「明確な違い」は何か?
-「具体的に」見えているか?(具体的な数値レベルで)利益は出るか?
-初期投資はいくら必要か?
-リソース獲得の実績/見込みは?
-パートナー獲得の実績/見込みは?
といった点から評価していきました。

 

 

 

 

 

 

 

次に今回のテーマの1つであるチームビルディングを体感するゲームとしてマシュマロ・チャレンジを行いました。これは乾麺のパスタ、テープ、ひも、マシュマロを使って自立可能なタワーを立て、最も高いタワーを作ったチームの優勝となるゲームです。TEDでトム・ウージェック氏がプレゼンテーションを行ったことで知られるようになりました。
参加者とメンターで即席のチームをつくり、知らない人同士がどうやって課題に一緒に取り組んでいくかというプロセスを体験します。最初のトライでは自己紹介に時間をかけるチームや、直観的に手を動かしていくチームなど様々。中間に何が上手くいった要因か、逆に上手くいかなかった要因はなにか、次は何を変えるか?といった作戦会議を挟んで2回目のチャレンジが行われます。全体終了後には参加者から
•計画をたてるよりも試行錯誤が重要
•他のチームのやり方を見て参考にできた
•人数による役割分担の難しさ
といった気づきが出されました。

 

 

 

 

 

 

 

さらに「リーンスタートアップとは」と題し株式会社INDEE Japan代表取締役 マネージングディレクターの津嶋辰郎氏が講義を行いました。津嶋氏は大学生時代に人力飛行機チームを創設し、鳥人間コンテストで2度の優勝と日本記録を樹立した経歴の持ち主です。
リーンスタートアップとは、1980年代に米国MITによるトヨタ自動車の研究から生まれたコンセプトで、資源と時間の無駄使いをしないシンプルな経営を意味します。
日本の大企業は
アイデア → 開発 → 製造 → 販売 → 結果(売れる、売れない)
という一方通行のプロセスで成長してきたため、時代の変化にあわせたイノヴェーションをしたくてもできない(成功体験を否定できない)ジレンマをかかえている、と津嶋さん。
一方、ソーシャルビジネスのような新しい事業が難しいのは市場の存在、実現性、収益の予測のすべてにおいて不確実度が高いことによるが、
顧客発見 ⇔ 顧客実証 ⇔ 顧客開発 ⇔ 組織構築 
といったように仮説と検証をいったりきたりしながら、商品を開発していくのは無駄がなく顧客と「そこが困っていた」「それがほしかった」と共感しあえて仲間になれるほど価値のあるものを作ることができるといいます。
AirBNBも最初はエクセルと電話で顧客とホストをマッチングさせるというアナログな方法からはじまり、顧客の反応からこれはいけるという確信を持ってから高度なシステムを開発していきました。いきなり広い範囲の顧客を対象にするとぼやけてしまうため、その中の1人が確実に顧客になってくれるという狭さ、解像度の高さが必要。ご自身が半導体開発の会社を経営していた際の失敗を例にして、経営者としては顧客のところにできていないもの提案しにいくのは怖いことだが、かならずしも最初からコストをかけて完璧な商品をつくる必要はなく、プロトタイプは紙ベースでもかまわない、そしていまのマーケットにあっているかというタイミングを読むことも大切だと津嶋さん。
あきらめずにトライ&エラーを繰り返してコストをかけずに精度をあげていくことの重要性は、まさにこれから起業せんとしている参加者にとって大きなヒントとなったようです。

 

 

 

 

 

 

 

続いてソーシャルエデュケーションデザイナー/キャリアカウンセラーの小寺良二さん。自らを「社会に寄生してよくしていく社会”寄”業家」と名乗り、若者がイキイキと働けるために必要なチャンスを作る仕事をされています。
まずはメンターも参加して全員で「キーワードイントロダクション」。このワークショップでは、グループに分かれ、ニックネームとともに自分を象徴するキーワードを書いた紙を使って1分間の自己紹介を行ったあとさらにグループのキーワードを発表するというものです。キーワードを使うことで短時間で効果的にメンバー間の相互理解が深まり、「自分でキーワードをつくり自己開示を促すこと」「興味や特性を知ることで相手にあったタスクを考えられること」への気づきがありました。「自分」を簡潔に伝えてくれる、まわりにひっかかってもらえるタグをつくることは自分が事業を行っていくうえで必要な「仲間づくり」に欠かせないことでもあります。
それでは、ということで自分のキーワードを紙に書き、声に出しながら似たキーワードを求めて歩き回ってみると、たちまち会話や笑顔が生まれてキーワードの威力を感じます。
大企業や文部科学省、大学とコラボし業績をあげてきた小寺さんはご自身の体験から「一人ひとりの力は小さくても、多くの協力者を得られれば社会を変えられる」ときっぱり。「共感キーワードをたくさんの人と共有すること、事業に協力してもらうことがビジネス成功のカギです」と締めくくってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

講義終了後のメンタリングではリーンスタートアップの講義をさっそく活用して、各チームで仮説立案や仮説検証方法の検討が行われました。「成果」「独自性」「収益性」を中心にビジネスモデルキャンバスのブラッシュアップも同時に行われ、月々の収支の計算まで落とし込めたチームもみうけられました。

次回第4回目のワークショップは9月9日、テーマは収支計画の立て方、プレゼンテーションスキル、ユヌスソーシャルビジネスの出資金の集め方です。

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