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YUNUS&SHIKI SOCIAL BUSINESS RESEARCH CENTER

ソーシャル・ビジネス・フォーラム・アジア2014公開シンポジウムの動画公開のお知らせ

7月15日から18日にかけてグラミン銀行創設者のムハマド・ユヌ博士をお迎えして、ソーシャル・ビジネス・フォーラム・アジア2014を開催いたしました。各講演の詳細はタイトルをクリックしてください。

SBFA2014 公開シンポジウムin九州大学 動画公開



 
7月15日(東京)午前:Family Business Network(FBN)経営者セミナー
ファミリーが資本と経営(もしくはそのいずれか)に大きな役割を果たす企業(ファミリービジネス「FB」)に携わるオーナー、経営者を対象に開催されたセミナーでは、ユヌス博士からのスピーチのあと、貧困をなくすためのアイデアを出し合うワークセッション、それを踏まえたディスカッションセッションが行われた。
 ワークセッションでは、FBN会員のセブンユニフォーム(白洋社)様から提供されたエプロンに参加者各自が貧困をなくすためのアイデアを記入、引き続くディスカッションセッションで、岡田昌治教授(九州大学ユヌス&椎木ソーシャルビジネス研究センター)並びに藤原和博氏(教育改革実践家)が進行と議論のリードを務めながら、参加者とユヌス博士との質疑応答・対話がなされた。
 参加者は本セミナーを通して、事業に影響力を持つオーナーシップと次世代に事業を承継していく持続性を有しながら、地域社会への貢献をも目指すFBとユヌス博士が提唱・実践するソーシャル・ビジネスの親和性、ユヌス・ソーシャル・ビジネスへの理解を深めていた。
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7月15日(東京)午後:Yunus & Youth Social Business Design Contest(YYコンテスト)
Yunus & Youth Social Business Design Contest(略称:YYコンテスト)は、ユヌス博士が提唱するソーシャル・ビジネスを具現化するため、2011年から九州大学ユヌス&椎木ソーシャルビジネス研究センター(略称:SBRC)主催、Yunus Social Business Club(略称:YSBC)企画・運営のもと開催。今年は初めての東京での開催となり、創価大学との共催のもと、関東の学生たちによるYYコンテスト2014in東京実行委員会が主催した。
 52チーム(250名の学生)の参加者は、5月から3回実施された事前ワークショップで各プランをブラッシュアップし、プロのコンサルタントや大学教授、経営者などのメンターによる指導や助言を得ながら予選会を経て、そのなかから選出された4チームが当日の本選に臨んだ。
 ユヌス博士を含む審査員の前で全チームが英語によるプレゼンテーションを行い、接戦の末、見事優勝したのは立命館大学のチーム。大学内や社会にあふれる自動販売機から出るペットボトルのごみを減らすため、必要な量だけ飲むことができるマイボトルと専用アプリを開発するプランが評価された。
 優勝チームは、11月27日・28日にメキシコシティで開催されるGlobal Social Business Summit(略称:GSBS)に派遣され、世界中50カ国以上から集う1,000名近い参加者(開催国首脳、政治家、経済界トップ、著名人、皇室関係者含む)を前にプランを発表する機会を得る。
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7月16日(東京)午前:CSV Forum
「企業は社会問題を解決できるか」というテーマのもと一橋大学大学院国際企業戦略研究科が主催したCSVフォーラムでは、ユヌス博士の基調講演に引き続き、ユヌス博士、柳井正氏(株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)、名和高司教授 (一橋大学大学院国際企業戦略研究科)、岡田昌治教授(九州大学ユヌス&椎木ソーシャルビジネス研究センター)によるパネルディスカッションが行われた。
 企業の競争戦略を専門とするアメリカの経済学者マイケル・ポーターが2006年に提唱した経営戦略のフレームワーク「共通価値の創造(Creating Shared Value、略称:CSV)」の考え方における、企業による経済利益活動と社会的価値の創出(=社会課題の解決)を両立させることとソーシャル・ビジネスの関係、日本企業に期待される役割等について議論され、多くの企業からの参加者の関心を引いていた。
7月16日(東京)午後:公開シンポジウム
九州大学SBRC・ハリウッド大学院大学との共催、日本政策学校・松下政経塾の後援によりハリウッドプラザ(六本木)で開催された公開シンポジウムでは、高校生(飛龍高校和太鼓部)による迫力ある和太鼓演奏から幕を開け、満席の聴衆の熱気溢れるなか、ユヌス博士の基調講演、ユヌス博士と池上彰氏(ジャーナリスト)との対談、「ソーシャル・ビジネスと日本」をテーマにしたプレナリ-スピーチセッション、クロージングでは新規の覚書締結とプロジェクト発表が行われた。
 テレビ番組の取材でバングラデシュを訪れたものの、ユヌス博士への取材は実現していなかった池上氏からは、グラミン銀行創設の経緯から始まり、ユヌス博士が実践し続けるソーシャル・ビジネスとNPO/NGO、政府や行政が行う事業との違い、日本の若者や企業のもつ力への期待に至るまで多くの質問が出され、岡田昌治教授(九州大学SBRC)の解説をはさみながら、人間が本来有する創造力と尊厳、信頼に基づく「ユヌス・ソーシャル・ビジネス」の核心に迫った対談となった。対談の模様は当日ニコニコ動画で生放送(http://live.nicovideo.jp/watch/lv184828091)され、1万7千人を超える視聴者数を得ていた。
 続くスピーチセッションでは、岡田教授がモデレーターを務めるなか、金子一也氏 (松下政経塾 政経研究所 所長)や奥健一郎氏(鹿児島大学 稲盛アカデミー専任教授)からは松下幸之助と稲盛和夫氏の経営哲学について、横澤利昌教授(ハリウッド大学院大学)からは日本の老舗企業の共通点や特徴について説明があり、まず日本人が従来からいかにユヌス博士のソーシャル・ビジネスに向いていたかということが浮き彫りにされた。その後、YYコンテストでの審査員も務めた小口卓氏(株式会社アバージェンス チーフ・オペレーティング・オフィサー)からはユヌス博士のソーシャル・ビジネスに関わるきっかけや2年以内に会社としてソーシャル・ビジネスの事業を立ち上げることについて発表され、続いて今年のYYコンテストを共催した創価大学より寺西宏友教授(創価大学 理事/副学長、学士課程教育機構長)が開催報告や今後の取組みについて発表を行った。最後に、福井崇人氏(株式会社電通ソーシャル・ソリューション局 クリエーティブ・ディレクター/アート・ディレクター)から、アイデアと行動力により社会の課題を解決するソーシャルデザインについて、これまでの取組みを中心に紹介がなされ、多様なスピーカーによるセッションは終了した。
 クロージングでは、ユヌスセンターとハリウッド大学院大学との間で締結された「ユヌス・ソーシャル・ビジネス・センター@ハリウッド大学の設立に関する検討開始」 並びに、「美容師育成のためのソーシャル・ビジネス構築についての検討開始」 に関する覚書調印と日本クラウド証券株式会社の大前社長より、「ソーシャル・ビジネス・クラウド・ファンドの構築」に向けた構想が発表され、日本におけるユヌス・ソーシャル・ビジネスの普及と拡大を示しながら、シンポジウムは閉幕した。
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7月17日(京都)午後:立命館大学での講演会
日本滞在の3日目、東京から京都に移動したユヌス博士は、立命館大学で講演を行い、2日前に行われたYYコンテストで優勝したチームのメンバーが司会を務めるなか、会場を埋める学生との質疑応答・対話をもって学生との熱いセッションを終えた。
 学生からは、就職活動とソーシャル・ビジネス起業志望との葛藤という現実的な悩みからソーシャル・ビジネスの実践における質問まで次々と手が挙がり、ユヌス博士は一つ一つの質問に対して丁寧に答えながら「将来ではなく、すでに現在リーダーである若者には仕事を求める側から仕事をつくりだす創造者になってほしい。」とソーシャル・ビジネスにおける若者世代への期待とメッセージを送った。
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7月18日(福岡)公開シンポジウム
Social Business Forum Asia2014最終日に九州大学の箱崎キャンパスにおいて九州大学SBRC主催、一般社団法人リバースプロジェクト協力、三木商事株式会社/税理士法人武内総合会計による協賛のもと開催された公開シンポジウムでは、満席のなか、ユヌス博士の基調講演、ユヌス博士と伊勢谷友介氏(株式会社リバースプロジェクト 代表)との対談、「大学とソーシャル・ビジネス」をテーマにしたパネルディスカッションが行われた。
 人々が自立するためのマインドセット、アイデアそしてファンドの必要性から始まり、人間の本来的な創造性についてユヌス博士がスピーチされたあと、岡田昌治教授(九州大学SBRC)の進行のもと行われたユヌス博士と伊勢谷氏との対談では、人々の意識や行動を変えるための場の提供や商品づくり、しくみづくりを軸に活動する伊勢谷氏に対して、ユヌス博士から「思い描いた社会を実現する“ソーシャル・フィクション(もうひとつのSF)”に尽力してほしい」と熱いメッセージが送られた。
 ※ ユヌス博士の講演・伊勢谷氏との対談の模様はこちらから→(http://youtu.be/ssawkZjcjZQ)
 引き続いて行われた事例発表では、海外での取組みについてハンスライツ氏(Grameen Creative Lab設立者)、国内初のユヌス・ソーシャル・ビジネス・カンパニーの副島氏(株式会社ヒューマン・ハーバー社長)からそれぞれ経緯や事業概要について発表がなされた。最後に伊勢谷氏もコメンテーターとして参加したパネルディスカッションでは、実際に九州大学やグラミン企業でプロジェクトを実施するアシル・アハメッド准教授(システム情報科学研究院、グラミン・コミュニケーションズ)、自身もバングラデシュでの青年海外協力隊やグラミン銀行との農村調査を実施した経験をもつ伊東早苗教授(名古屋大学大学院国際開発研究科 研究科長)、学生団体ユヌス・ソーシャル・ビジネス・クラブの代表を務める杉本達哉(九州大学経済学部2年)、YYコンテスト第1回優勝チームの「プラスコスメプロジェクト」メンバー川原眞実加(九州大学大学院 統合新領域学府修士2年)が登壇し、それぞれの活動における課題や難しさについて活発な議論が行われ、大学でソーシャル・ビジネスを実践するにあたってどのような体制が必要とされるかを参加者に考えさせる議論の場となっていた。
 クロージングでは、近日中に刊行される予定のユヌス博士のマンガについて岡田教授より紹介がなされ、「実践」をテーマにしたシンポジウムは盛況のうちに閉幕した。
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